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奄美の天然染色、泥染めとは、

奄美の天然染色、泥染めとは、

150万年前の古代層、泥田(どろた)から生まれた大島紬の染色方法。
世界で奄美大島だけで行われている天然の染色方法で、大島紬特有の艶のある黒色や丈夫で長持ちする耐久性を生み出しています。

地殻変動でユーラシア大陸と切り離されたのが200万年前。

200万年かけて独自の進化を続けた多様な自然界の生態系が2021年7月26日 世界自然遺産に登録された。

恐竜が繁栄した約1億年前の古い地層が生物多様性を育む土台となっている。

 
写真:隣の徳之島 犬田布海岸は約1億年以上前のメランジ堆積物の地層が幅広く分布
古代から独自の進化を続けた奄美の大自然が生み出した染色方法です。

染色工程は、テーチ木染めを20~30回繰り返した後、泥染めを約4回繰り返します。
自生するテーチ木(シャリンバイ)の幹をチップにし大きな窯で煮出して発酵させ、その茶褐色になった煮汁で染めていきます。

古代から続く大地の恵み、それが泥染め。

テー千木染めだけだと茶色ですが泥染めすることで、テー千木に含まれるタンニンと泥の中の鉄分が反応して独特な深みのある黒褐色に変化していきます。


写真:旅サラダで佐々木蔵之介さんが肥後染色を訪れ、泥染め体験。写真左は肥後染色の山元隆広氏
 
150万年前ほどの古代層が染色に適した泥田となって地上に現れているのです。
鉄分を多く含んだ泥は粒子が細かくなめらか。柔らかくなったチョコレートのような触感です。

泥の鉄分が糸の中に含まれることにより、防虫・防臭効果、静電気防止、防カビ効果など様々なメリットが生まれます。

奄美でしか出来ない染色です。

 
泥染めの工程

テーチ木染め約30回と泥染1回を一つの工程とし、これを約4回(合計約120回)も全て手作業で繰り返していく。
化学肥料は一切使わず全て大地の恵みを活かし、自然界と共存した染色です。

左から、大島紬の絹糸→
テーチ木染め12回→
(12+12)=24回→
(12+12+12)=36回→
泥1回→
テーチ木染め計60回→泥2回→
テーチ木染め計80回→泥3回
 
奄美大島・徳之島の世界自然遺産登録を記念して、ART WORK BLUEは肥後染色さんにお願いしブラウス、Tシャツ、バッグを作成。
手作業で1着ずつ染めていきますので、全てオンリーワンの仕上がりです。

使っていくうちに色が落ちていきます。その過程も泥染めの楽しみの一つ。

 
染色工程の詳細はこちら